絶対にわかりあえない二人とは？

　人間の性格を、大きく五つに分類すると。

内閉性性格、同調性性格、粘着性性格、自己顕示性性格、神経質性格の五つである。

　もちろん、もつとくわしい分類もされているが、この五つのうち、自己顕示性性格同士の夫婦は、まずほとんどうまくいかない。
 

　自己顕示性性格の特徴は、次のとおりだ。

　①派手好きで流行を追う　②人からいわれるとすぐその気になる　⑨空想にふけりやすい　④自分の能力とつり合わないことを望む傾向がある　⑤人をねたみやすく、すぐ悔しがる。

　このタイプの人は、自慢が多く、目立ちたがり屋で自分をひけらかす。パフォーマンス好きで、何事もドラマティックなので、利害関係がなければとても楽しい人である。よくいえば周囲の人への自己アピール力があり、自分のペースに引き込む能力が高いともいえる。
 

　このタイプは、社会的に成功する人も多いが、家庭はだいたいうまくいかない。というのは、「負けず嫌い」という共通性があるからだ。夫婦間でも張り合ってしまい、相手の意見を引っ込ませ、自分の意見を通そうとする。最後の最後まで相手に譲ることができない。
 

　また、派手好きで、結婚相手を周囲に見せびらかしたいという気持ちも強く、よほどの相手でないと満足できない。その上、あきっぽいので、よその異性がよく見え、浮気に走るケースも多い。夫婦生活には向かない性格ともいえる。
 

　こうした自己顕示性性格の人は、行動力もあり、大勢の人と出会う。そして、誰とも、その場では「いい出会い」をしたような気がする。けれども、それは錯覚であることが多い。周囲の人に安心をもたらさず、長くつきあいたいとは思われないからだ。
 

　しかし、このタイプの人は負けず嫌いなので、非常時になったら強い。平和な結婚生活を望むより、仕事面での満足を求めるという生き方もあるのではないか。

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